出産と月経困難症

月経困難症は、出産で軽減されることが多いです。

生理痛の中で、日常生活が遅れないほど痛みが強いものを「月経困難症」と言います。

出産してから授乳期の間は、生理が起こらないために、当然ながら生理痛に悩まされることもありません。
しかし、少子化が進む一方、育児と家事に追われたり、仕事をしていたりする母親も多い時代です。
このように、1人で何役もこなし、忙しく働く女性の中には、自分の体調不良に気づく暇もない人もいると思いますが、どんな人でも限界があるはずです。痛みを感じると、誰でも気持ちがイライラとしてしまいます。そして、そのイライラを子どもさんにぶつけてしまうようになっては大変です。どんなに忙しくても、身体を休める時間をつくることは、生理痛を緩和させるためにも、子どもさんにとっても、とても大切なことなのです。

出産してからすぐに仕事復帰した人は特に注意が必要です。
ストレスや過労によって、生理中のさまざまなトラブルを引き起こすこともあります。
徐々に痛みが強くなってきたり、排便の時にいままで感じなかった痛みを感じたり、頭痛になったりすることもあり、何か他の病気を発症している恐れもあります。
また、仕事をしていない女性の場合は、出産後に検診を受ける機会がほとんどなくなってしまいます。ずっと健康を保つためにも、婦人科系の検診はできるだけ受けるようにしましょう。
出産前に、子宮内膜症などの病気を抱えていた人は、特に検査をこまめに受けるようにしましょう。
●出産したら生理痛は楽になる?
「出産後は、生理痛が楽になる」ということを聞いたことがあるかもしれません。
実際に、出産を一度経験すると、出産前はひどかった生理痛の症状が、とても軽くなる人もいるようです。
生理痛を起こす原因の1つに、経血が子宮頸管を通る時に生じる痛みがあります。
出産経験のない人は、子宮頸管が硬くて狭くなっており、経血が流れにくい状態ので、強い痛みが起こりやすいのです。
出産によって産道が一旦広がると、経血もスムーズに流れ出ることができ、痛みも軽減されると考えられます。
ところが、出産後の生理痛がひどくなったという人もいるので、一概に言うことはできません。
また、「出産を経験すれば、子宮内膜症は治る」という噂も聞いたことがある人もいるでしょう。
妊娠することによって、子宮内膜症の症状が軽くなる場合もありますが、病気が完治するわけではありません。
また、妊娠中から授乳期は生理が止まっているので、病気が進行するのを防ぐことができますが、生理が再び始まると、また痛みが戻ったり悪化したりする人もいます。
「生理痛の悪化を防ぐために、体を温める対策はないかな?」と思っている人もいるでしょう。生理痛は寒い時に強くなるので、温かい服装にしましょう。また、カイロを利用するのも良い方法です。カイロを腰に貼れば、お腹や腰がじんわりと温まり、痛みを軽減する効果があります。

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